今週はロロスという町の南にある山小屋へ来ている。山小屋の周りには高さ2メートルくらいの木立からなる森があるだけで他には何もない。ただこの山小屋には他にはない長所があってサウナがついている。NTNUの持つ約20の山小屋、そのうち2つだけにサウナがついている。サウナといっても電気もガスもないから、自分達で薪を割って準備しなければならない。
昼間は寒風吹きすさぶ山へハイキングへ行っていたので、その疲れを癒す上でもサウナが利用できるのは有難い。しかもハイキングの帰りでは暗くなりつつある状態で完全に山小屋への道を見失ってしまい、戻ったときには相当に疲れてしまっていた。
夕飯後、薪を離れのサウナにくべて準備を整える。残念ながら周囲に湖はないのだが、みぞれまじりの雨が降るほどの気温なので、サウナを楽しむにはまあまあの条件かもしれない。
サウナ内の温度が80度に達し、タオルを装着しサウナへ入る。
くおー
暑さよりも、外の寒さからの開放でホッとする。サウナ内には電気がないのでローソクを燈して利用するわけだが、ローソクが意外な程明るく、お互いが丸見えだ。中の人間は何も装着していないので、むしろタオルをつけているほうが恥ずかしく、俺も全裸になった。大和魂を持った侍はこんな事に臆しません。
ノルウェーに来て2ヶ月、思っていたほど欧風文化や人間に驚く事はなかった。しかしこのケビントリップにおいて、初めて人種の差というものを感じさせられた。
間違いなく俺の負けだ
勝てるレベルではない。
おのれ〜、ヤング率とか膨張率なら日本人は負けん。おそらく。
ともあれ、全裸で外へ飛び出しては戻るを繰り返して体の新陳代謝を高める。途中何度も人の入れ替わりはあったが、熱くなった時に飲む水のうまさに病みつきになり、日本の俺とドイツのマルコスだけは最後までねばり、結局2時間サウナ浴を満喫した。
寮にはバスタブがなく、シャワーのみなので、サウナはとても新鮮であった。帰ったらサウナが恋しくなるだろう。
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