Last Updated: 2005/3/13

Diary
日々の日記。暇な時に書きます。
 Tuesday, 24 August,2004   英語
ここのところ気温がだんだん下がってきている。大体日中の気温が15度くらいといった所だろうか。部屋の外で食べられる日もこれからなくなるだろう。という事で今日は外のテーブルで夕飯を食べる事にした。メンツはルームメイトの”アントニオ”と”リカルド”。少々寒いなか食べていると、大柄の男が通りかかった。彼の名は”アダム”。アメリカ人で森林学を専攻している。ボートトリップで少し話した事があるので、すでに顔見知りである。アダムは夕飯を食べていないので我々の夕飯仲間に加わった。
 
それにしてもアダム君よ、英語うまいなあ
 
そらそうだよな。ネイティブだもん。トフルリスニングで聞いた英語だよ、君のは。ルームメイトのリカルドとアントニオはイタリア人なので、俺はイタリア英語に慣れてしまっている。イタリア式英語は"r"を必ずと言っても良い程発音する。例を挙げれば、
 
important#「インポルタント」
sport#「スポルト」
other 「アザラ」
 
と言った感じだ。二人と話していて通じない時は大体”r”に関する事が多い。だから俺も通じようとさせて、知らず知らずのうちに”r”をはっきりと発音してしまう。
 
「それいくらした?」
「thirty five NOK」#(サルティファイブクローネ)
 
 
 
 
 
こんなわけで”アダム”との会話は俺の耳と口の良いキャリブレーションとなった。
 
 
 
 
 
 
男4人の会話。アントニオが
「俺はこのアメリカ式スラングを知ってるぜ!#・・・・・・・・・・・・・・!」
 
アダムが発音を修正する。
 
「違う違うこう発音するんだ。#・・・・・・・・・・・・・・!」
#  ・
#  ・
#  ・
 
しばらくよくない会話が続きました。
 
 
 
 
俺はいけない表現を覚えてしまいました。でももう忘れました。忘れた事にしてます。うっかり口に出すと、身についてしまいそうで恐ろしい。アントニオは喜んで連呼していたが、俺たちの生活内でガンガン使われると困るので、彼にストップをかけておこう。
 
 
 
 
 
 
 
 Sunday, 29 August,2004   森へ 2nd
短い夏が終わればすぐに寒くなり、周りは白銀の世界になってしまう。自転車好きな俺にとって、雪の到来は自転車趣味を封印する事を意味する。だから今のうちにいける所へ行っておきたい。しかし前回森に行った時もそうであったように、森には無数の道が張り巡らされており、道を熟知していないとつらい。
 
 
 
しかしここに救う神あり。その名はヨハン。先日の日本語クラブに現れた。彼はノルウェー工科自然科学大学の授業をとっているらしいが、正確には所属の学生ではない。高校を卒業しているので、浪人生と言った所だろうか。次の学期に入学を目論んでいるようだ。
 
その彼の趣味は自転車。なかなか良い趣味をしている。俺の専門であるロードではなくマウンテンバイクが彼の分野らしい。彼の家は市の南側にあって森のすぐそばである。だから週末になると、山に入り込んで愛車を乗り回している。その彼が俺をおすすめの所へ連れて行ってくれるらしい。
 
 
 
 
12時頃約束のスーパーへ行くと彼はいた。きっちりヘルメットとグローブをしている。完全防備に加え、自転車の点検を入念にしている。
俺は一体どんな所へ連れて行かれるのか・・・
 
しばらく舗装路を登り、最初の湖に到着した。ここから遊歩道に入る。遊歩道は大体人がすれ違える程度なのだが、相当のスピードで走っていく。それにしても前を行くヨハンのライディングはすごい。少しでもストレート区間があれば急加速し、木の根や石があればジャンプして通過していく。俺は頑張っても前輪を少し浮かす事ができるくらいだ。必死についていく。カーブを曲がると突然ハイカーが出てきたりするのでこっちも冷や冷やする。
 
しばらく緩い登り坂を上ると、2つ目の湖に到着する。ここで最初の休憩を取る。ヨハン曰くこの湖にはビーバーがいるらしい。確かにビーバーのダムらしきものが見えるが姿は見えない。一度たりとも見た事ないので拝見したかったが、我々の休憩内にその姿を見せることはなかった。
 
湖を1周し、急坂をやりすごし野を越え山を越え、頂上に到着した。頂上付近の眺めは素晴らしい。標高でいえば500メートルそこそこだが、視界は360度開けており、トロンハイムの街から、トロンハイムフィヨルド、そして南側の山々にいたるまで絶景が得られる。これですよ、これ!俺が見たかったのは。坂を上った甲斐がありました。
 
山頂付近の湖畔を走り、その脇からケモノ道のような狭い遊歩道に入る。道が急で大きな石がごろごろしているので、非常に走りづらい。しかしヨハンはこれを楽しむかのように走っていく。俺なりのペースで行こう。
 
必死に厳しいダウンヒルをやり過ごして、少し景色の開けるところへ来た。ここで休憩。
 
「ここから先はちょっときつい坂があるけど、どうする?ちょっと戻れば安全な道もあるけど」
 
ヨハン君、俺をここまで連れてきておいて、俺が戻るとでも言うと思ったのかい?ん?
 
「勿論このまま下ろう。」
 
しかしこの俺の選択は地獄の始まりを告げるものであった。先ほどのダウンヒルとは比べ物にならないものが待っていた。とても自転車で下る坂ではない。大きな石や木の根があり、さらにスキーで下る事でさえ厳しい下り坂だ。後輪はブレーキのかけすぎでロックしてしまい、ドリフトしまくる。そこで前輪のブレーキを強めにかけるがロックして前に転倒しそうになったりする。自転車でこんなに恐ろしい目にあったのは始めてだ。ヨハンはそれをものともせず下っていく。命を捨てているとしか思えない。
 
自転車好きな俺にとって自転車を降りる事はプライドをかなぐり捨てる事になる。しかし、ヘルメットのない俺にとって、ヨハンのようなライディングをしたら1UPキノコでも必要になります。
 
 
途中何度か自転車を降りながらも何とか下の湖まで到着した。
 
 
ここからは道も人がすれ違えるくらいに広くなって、坂も緩やかになるので走りやすい。楽しい楽しい♪自転車トレッキングになったのも束の間、
 
ゴォッ!!
 
ものすごい勢いで、あるライダーが抜かしていった。ヨハンはそのライダーに抜かれると闘争本能に火が点いたのか、突然加速していく。俺も必死に食い下がるが、俺の下手なプレーキング技術では、急カーブのたびに差が開いてしまう。さらにタイヤのグリップ力がなさすぎてスリップしまくる。前を行くヨハンとそのライダーがどんどん俺の視界から遠ざかっていく。
 
"Don't leave me... 誰もいな〜い〜♪"
 
B'zのこの曲が痛い程俺の胸にしみる。熱い自転車野郎を友達に持てて俺幸せです。
 
かなり下った所で、ヨハンは待っていた。あとはのんびりと最初の集合場所に戻っていく。怖かったけど、本当に熱く、楽しい1日だった。
 
「Ha det bra!, Johan」 (Good Bye!)
 
最後のしめくくりはノルウェー語で。勿論ここはノルウェーだしね。
 
 
 
 
↓ヨハン

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