Last Updated: 2005/3/13

Diary
日々の日記。暇な時に書きます。
 Tuesday, 17 August,2004   授業
今日は初授業。世界60カ国から留学生が来ているにも関わらず、英語で行われている授業は非常に少ない。自分の所属する構造工学科の授業では全てノルウェー語授業となっている。ただし先生によっては留学生が受講していると英語で授業を進めてくれる人もいるらしい。ノルウェー語コースとの兼ね合いや英語で授業が行われる事から「海洋技術学科」の授業を履修する事にした。内容は有限要素#。コンピュータの発達と共に、有限要素法は機械工学、土木工学の発展に大きく寄与した。今後自分がどういう道をたどるかわからないが、有限要素法は間違いなく関わっていく事になるだろう。日本でも履修していたのだが、もう少しよく勉強しておきたい。
 
この授業をパスすると7.5単位が得られる。なぜ、日本のように2単位でないのかといえば、授業が週1でないからだ。
 
有限要素#
火曜日#授業11:00-13:00
金曜日#授業 8:00- 9:00
金曜日#演習 9:00-10:00
 
というわけで7.5単位が一気に来る。しかも宿題もガンガンでる。月曜日と水曜日には、これまた宿題が大量に出されるノルウェー語コースがあるし、十分であろう。研究との兼ね合いも含めてこれが限界です。この結果俺の1週間のスケジュールは以下の#くとなった。
 
月曜日#ノルウェー語 12:15-15:00
火曜日#有限要素法 11:00-13:00
水曜日#ノルウェー語 12:15-15:00  日本語クラブ 18:00-19:00
金曜日#有限要素法  8:00-10:00
 
残りの時間は研究に当てる。もう1個くらい授業が履修できそうだが、宿題がやばそうなのでセーブしておく。今まで2つほど外国の先生による授業をとった事があるが、2つとも宿題だらけで「きつい」という記憶しか残っていない。この事がアタマをかすめてどうしてもセーブしてしまう。
 
いざ授業を受けてみると、まだ最初という事もあってわかりやすい。英語も聞き取りやすい先生だ。ただし板書がきつい。筆記体なんだが、全く読めない。ニョロニョロニョロニョロ。あ〜頼むから筆記体で書かないでくれぃ。俺が板書に困っているのを尻目に周りの学生達はスラスラと書き取っている。筆記体も慣れれば見えるようになってくるのかな?とにかく次回は文字を全て書き取る為にも前のほうに座るようにしよう。
 
 
頑張ります。
 
 
 
 Wednesday, 18 August,2004  
現在ルームメイト”アントニオ”の友人2人がイタリアから旅行で来ている。この2人はアントニオの部屋に泊まりながら、トロンハイムを観光している。さらに今日はまた別のイタリア人旅行者2人が来るらしい。
 
日本語クラブが終わって戻ってくると、イタリア人旅行者4人が勢ぞろいしていた。皆防寒具やリュックなどを用意している。
 
「今からどこかへ?」
「これから湖へバーベキューをしにいくから、一緒に行こう」
「今何時だと思ってるんだ。もう20時半。すぐに日も暮れるし無理だって」
「だーいじょうぶだって」
 
ありえない。
湖とは寮から裏の山を登って徒歩約1時間。全く明日の事を考えていない。もう一人のルームメイト”リカルド”も準備をしている。迷っていたが、結局アントニオに強く押し切られ、行くことにした。明日は一応授業もないし、研究指導教官のホーゲンセン先生は出張中だし、行くにはまたとない条件である。出発間際にはスペイン人のエステバンとフランス人のデビッドも加わった。デビットは明日の9時から授業があり、しかもその宿題をやっていないらしい。それでも彼は行く。やるじゃねえかデビッド。
 
裏の小路を抜けて山へ入ると、大きくて立派な角を持っている鹿が登場した。熊じゃないだけいい。ただのピクニックとは違う、野生動物達の住みかへ入り込むハイキングになりそうだ。帰りは間違いなく真っ暗になるので、分かれ道の所では振り返って景色と道順を記憶しておく。分かれ道だらけの山道を歩くこと50分、目的地の湖に到着した。すでに日は沈もうとしている。イタリア旅行軍団はここで泊まるらしくテントを張り始める。
 
湖の入り口から薪をかき集めて、火を焚く。なかなか良い雰囲気だ。バーベキューのネタはサーモンの切り身とソーセージ、それからアントニオが焼いたお手製のパンだ。野菜は一切なし。サーモンが焼けてくるとなかなか香ばしい匂いが漂う。そろそろ良い時期かと思い皿に盛る。空腹で逸る気持ちを抑えながら食べてみる。なかなかうまいじゃないか。この大自然と湖をバックにバーベキューなんて、なんと贅沢な事をしているのだろう。
 
 
 
 
 
ここまでは良かった。
2口目を口にすると皆一斉に、
 
「生だ」
 
この生というのが微妙な生だから困る。完全な刺身なら塩とかオリーブオイルでいけるし、焼けているのはもちろん良い。しかし微妙に暖かくて微妙に火が通りかけているのは生魚に慣れている俺でもつらい。結局焼きなおす。ソーセージも暗くてよく見えなかったせいか2,3本、生っぽいのを食べた記憶がある。
 
 
 
 
 
夜も遅くなり、午前1時を回った。簡単に焚き火周囲を片付けて寮へ向けて出発する。イタリア旅行団4人とアントニオはここで泊まるので、帰るのはリカルド、エステバン、デビッドそして俺の4人。懐中電灯は宿泊組の為に残しておく。真っ暗な森の中、携帯電話のランプを頼りに歩く。
 
ザッザッザッザッ
 
静けさを保つ森の中に我々の足音だけが響き渡る。スペイン人のエステバンはあまり暗いのが得意でないらしい。リカルドがからかう。
 
「エステバン、ブレアビッチプロジェクトって知ってるか?」
「・・・」
「見てみろよ。周りのうっそうとした雰囲気とかそのものだぜ」
「見た事あるけど内容は忘れちまったよ」
「エステバン、ブレアビッチプロジェクトって知っているか?」
「おぼえてねぇよ!」
 
この後、いくらリカルドがそのネタを出しても、エステバンは「I don't remember!」を繰り返すばかりだった。
 
道を一度間違えながらも、何とか無事に寮まで戻ることができた。時に午前2時半。明日はちょっと寝坊しよう。
 
 
 
 
湖に着いた時は既に日が暮れかけていた。↓

 Thursday, 19 August,2004   その後の彼ら
10時頃目が覚めて、シャワーを浴びているどやどやと男達の声が聞こえてくる。テント宿泊組が湖から帰還したようだ。俺がシャワーから出るとパンツ一丁になった男5人がシャワーを今か今かと待ちかねていた。外を見れば雨が降っている。皆ずぶぬれになりながらテントを畳んで、小1時間森の中を歩いてきたらしい。
 
写真に残っていないが、悲惨な様子は想像できる。4人の旅行者のうち先に到着した”アンドレア”と”パウロ”はテントを持って旅行しているのだが、後から来た”エマヌエラ”と”アレクサンドロ”はテントを持たずに旅行を始めた。エマヌエラとアレクサンドロはこれからの事を考えてオスロでテントを買ったらしいのだが、これがひどい。前面には入り口も何もない。どこをどう見てもこれはテントでなく、ただの日よけにしか見えない。おそらくバーベキュー時に使うものだろう。とても雨の中使えるものではない。
 
いずれにしろ、エマヌエラとアレクサンドロはこの「テントもどき」の中でマットなしで直に寝袋を広げて寝たらしい。明け方雨が降ってきて、「テントもどき」はもちろん開放的な入り口から雨を迎え入れ、また彼らは下から、芝生を伝わってくる雨の攻撃をくらったらしい。
 
んで2人はどうしたかと言えば、逃げ場は1つ。”アンドレア”と”パウロ”と”アントニオ”が寝ているちゃんとしたテントである。しかしこのテント、俺が見た限りどう見ても2人用であった。無理をして3人入れるかどうかという感じだ。とりあえず帰ってきた”アントニオに聞けば「最悪だった」との事。
 
想像して欲しい。無理して3人で寝ている2人用テントへ、さらにずぶ濡れになった2人がおしかけてくる。バーベキューの煙にまみれ、シャワーも浴びれず、雨でずぶ濡れになった男達が、芋洗い状態に。
 
 
 
 
これも旅行が終わればよい思い出となるであろう。彼ら4人はこれからトロンハイムを離れ、ヨーロッパ最北端(実際は異なる)の岬と言われるノールカップへ向かう。驚いた事にこれからもテント生活を続け、また高いノルウェーの食費を抑えるためにこれから4日間ビスケットだけで食いつないでいくらしい。寮にあるパンを勧めても彼ら頑として聞かなかった。今週は彼らがいて賑やかであった。いなくなってしまうのが少々寂しい。
 
 
4人で行く予定と思っていたのだが、実はアントニオも急遽行く事にしたらしい。アントニオ、おぬし明日あさってと授業がなかったっけ?授業の事は気にもかけずに彼は行くらしい。彼らしいと言えば彼らしい。漢だぜアントニオ。行くと決めたなら一足早く俺の分まで存分に楽しんできてくれ。俺は来年の夏、必ずノールカップへ行く。
 
 
 
 
↓エマヌエラとアレクサンドロのテントもどき

 Saturday, 21 August,2004   ディナーショー
今日はカレーを作る。前回の成功を元に俺が作る。いつもリカルドとアントニオに夕飯を作ってもらっているので、たまには俺も作らなくてはならない。アントニオは突#ノールカップへ旅に出てしまったので、残念ながら次回までのお預けとなる。俺は料理が不得意だし、あまりやらないのだが、今までカレーだけはよく作った。だからカレーにはある程度のプライドがある。今日はゲストとして、ナオさん、アッコさん、エレオノーラが来る。ゲストが来る分余計に失敗はできない。
 
 
困るのは日本のようなルーが無いことで、インディアカレーという怪しい瓶詰めに頼らざらるを得ない事だ。前回はブイヨンとトマトの水煮をつぶしたやつを微妙に入れてどうにかなったが、今回はトマトなしでいってみよう。
 
 
順調に進むが、香りがよろしくない。さらにとろみがでない。トマト水煮を入れてないからだろうか。しょうがないので煮込んで溶かす作戦に出る。少々時間がかかってしまったが、大体満足するようなとろみが出てきている。一部をスプーンですくって口にしてみる。
 
 
 
やばい
 
 
 
しかもかなり、やばい。どちらにやばい方かと言えば、良くないほうにやばい。スパイスなどを足してみるが、あまり変わらない。時間も遅くなってしまっているし、しょうがないのでテーブルに並べてみる。
 
 
 
「いただきます」
「・・・・・」
 
ビミョーな空気が流れる。
 
 
 
 
おそらく料理記者40年の岸朝子でもいれば
「大変まずうございます」
とのお言葉を頂けたに違いない。
 
 
 
 
俺が数知れず作った中でも最もやばい。俺自身結構空腹であったが、おかわりをする気にはなかった。元々味の具合がよくない上に煮込みすぎてジャガイモまでもがかなり溶けてしまった。ジャガイモが溶けすぎて、たまねぎと肉のうまみを殺してしまっている。
悔しい。
 
 
 
 
ゲストに来てくれた皆さん、リカルド、すまなかった。いずれバーモントカレーでも何とかして手に入れてリベンジする。
 
 
 
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