Last Updated: 2005/3/13

Diary
日々の日記。暇な時に書きます。
 Wednesday, 11 August,2004   日本語
日本の教育#関にはクラブ活動なるものがあって、だいたいどこの学校にも「英語部」というものが存在する。俺自身英語部に行って見た事がないので、活動内容がよくわかっていないが、恐らく英会話を通じてディベート能力を上げたり、異文化を理解したりという事をするのだと思う。どなたか英語部の方がいらっしゃいましたら教えて下さい。
 
でだ。ノルウェー工科自然科学大学に英語部があるのかわからないが、「日本語クラブ」というものが存在する。毎週水曜日、少し日本語が話せるノルウェー人の為の会話練習をやったりしている。クラブと言っても全く形式ばったものでなく、ただ日本語を話す人間がちょっと集まろうぜって感じのものだ。大学で日本語講座の講師をしている山鹿さんからこの話を聞いた。山鹿さんはトロンハイムに住んでいて、翻訳の仕事の傍ら、日本語講座の講師をやっている。
 
今日は日本語クラブがある。行ってみるとノルウェー人1人、ベルギー人1人、そして山鹿さん、ナオさん、アッコさんがいた。ナオさんとアッコさんは日本からの留学生で、レセプションすでに顔見知りである。簡単なゲームをやる。最初に出題者が答えを決める。この答えは人名でなければならない。そして周りの人間は解答の人名をあてるべく、出題者がYes,Noで答えられる質問をしていきながら、その答えとなる人物を特定していくというものだ。なるほど、楽しみながら日本語を覚えていくのはいい。勉強というものは受身になったら何も身につかない。自分でやりがいや楽しさを感じる事が最も大切な事だと思う。ノルウェー人の彼女は、あまり話さないが、話の内容なよく把握していて、俺の出題した”ナポレオン”を見事当ててくれた。
 
ゲームに区切りがついて、ノルウェー人の彼女(名前を忘れてしまった)が浴衣を着るというので、俺とベルギー人のセバスチャンは部屋の外で待つことになった。セバスチャンは驚く程日本語が流暢である。そのセバスチャンが歩いてきた白衣の人に日本語で話しかけた。お互い流暢な日本語で話している。この白衣の人は「斉藤さん」。現在ポストドクターとして遺伝子に関する研究をしている。来年には研究を終了して日本へ帰国するらしい。斉藤さんを含めると意外に多くの日本人が来ている事がわかる。
 
道さん(永住?)
斉藤さん(ポストドクター)
ナオさん(PhD. 交換留学生)
Akikoさん(留学生)
オリエさん(留学生)
 
俺を含めて6人もいる。山鹿さんの提案で日本語クラブを持ち回りでやっていく事になった。俺が受け持つ時は何をやろう?緑茶を持っているから、それを皆で飲もうか、百人一首の札でも準備して坊主めくりでもやろうか・・・”かるた”も悪くない。できるだけ日本語を教える系は避けたい。だって俺は日本語を話せない男だから。文#や言い回しなど正しい日本語というものがわからん。まず「て、に、お、は」の説明は確実にできない。何か面白いイベントを考えておこう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 Friday, 13 August,2004   ネプチューン
世の中にはいろいろなコンビネーションがある。たとえば、”劉備元徳と諸葛亮孔明”、はたまた”キャベツの千切りとマヨネーズ”。漫才でいえば、”やすしきよし”と言ったところだろうか。コンビネーションというのは全く違う性質をお互いが持っていると良いものがうまれるのだと思う。
 
21時頃だろうか。外のテーブルでアントニオとその友達と夕飯を食べていた。寒くなってきたので上着をとりに、部屋に戻ってみると鍵があいている。入ってみると大柄の人間が24番部屋から出てきた。どうやらルームメイトの3人目は彼のようだ。
 
「名をなんと申す?」
リカルドともうしまする」
「おもてをあげい」
 
リカルドもアントニオと同じ生粋のイタリア人。エスプレッソコーヒーを造る専用のメーカーを持ってきている。とにかくリカルドは明るい。家族の事、別れた彼女の事、旅行途中で暴発したトランク内のシャンプーの事、いろいろ話す。どうやらリカルドも来年の7月までいるらしいから、俺とアントニオと一緒だ。気も利くし、リカルドともうまくやっていけそうな気がする。聞いたところによれば部屋によっては結構さばさばしている人間もいるらしい。スペイン人エステバンのルームメイトは、全てノルウェー人らしいがお互い一言も話さず、エステバンが料理を作った時に進めても食べようとしないらしい。エステバンは
 
「誰かうちのノルウェー人とトレードしてくれ(泣)」
 
と嘆いている。同じような話は他にも2件ほど聞いた。そう考えると、社交的なアントニオとリカルドがいるのは幸運な事だ。
 
アントニオとリカルドの性格は対照的である。パスタ料理が得意かつ、クールで、音楽と女性をこよなく愛するアントニオ。ピザを作るのが得意で常に快活、かつ真面目なリカルド。この2人はイタリアという共通のキーワードを持っているが、性質は全く違う。最も性質が異なるのは俺だが。ただこの3人、お互いの足りない部分をそれぞれが持っているようで、なかなか良いバランスを保っている気がする。こういうのがコンビというのだろうか。お互い全く性質が異なるのだが、ノルウェーの生活という触媒がうまく混ぜ合わせてしまったようだ。3人で全く違うタイプが集まっている芸人といえば”ネプチューン”。ここにノルウェー版ネプチューンが誕生した。
 
 
リカルド(左)↓

 Saturday, 14 August,2004   Boat Trip
今週はずっと国際学生課主催のレセプションやイベントなどが続いた。その最後のイベントがボートトリップで、トロンハイムの港から船に乗って、対岸の半島へ行くものだ。実は明日もイベントがあるのだが、行かない予定なので、俺にとっては最後のイベントになる。ボートトリップは留学生皆楽しみにしていたようで、初めて話す人間との会話では
 
「どこの国からきた?」
 
から始まって、
 
「土曜日のボートトリップ予約した?」
「あったりめーよ」
 
こんな会話が必ず交わされた。
 
 
トロンハイム市は氷河の作用によってできた”トロンハイムフィヨルド”の奥部にできた街である。フィヨルドは奥まっているので外洋波浪の影響がほとんどない。フィヨルド内の遊覧船にはスタビライザーは必要ないだろう。実際船に乗ってみると小さい船にもかかわらずほとんど揺れない。湖の遊覧船に乗っているような錯覚を起こしてしまう。
 
半島に着くと、古くから保存されている家を見に行く。中は本当にそのままの姿をとどめており、昔の生活ぶりがうかがえる。各部屋は非常に小さく、ベッドも小さい。昔は体格もあまりよくなかったのであろうか?我々をタイムスリップさせるこの空間は、まさに古い映画のワンシーンに登場するそのものであった。
 
昼食になり、皆思い思いの場所で昼食をとる。今日は新人日本人4人が全員参加しているので、邦人軍団で食べる。と、そこへ中国人が4人登場。さらに中国系シンガポール人も2人来て、アジアフ#ミリーになってしまった。俺は大学で中国語を少しやっていたので、初対面の2人にしっている単語を並べて見る。
 
「ウォーシーリーベンレン」(我是日本人)
 
どうでい、ちょっとだけ知ってるぜ。
 
「?」
「?」
 
ならばこれをくらえ。
 
「ウォーシーターシュエション」(我是大学生)
 
「?」
「?」
 
全く通じていない。英語で日本から来たという事を告げると、わかってくれた様子で、
 
「Ah、リーベンルェン」
 
発音が難しすぎるんじゃ。英語で”L”と”R”の話し分けでさえできない俺。日本語が世界共通語になってくれる事を願っている俺。こんな俺に中国語の発音ができるわけがない。しかし俺も発音を矯正されながら話していると少しづつ理解を取る事に成功し始める。少しでも相手国の言葉を知っている事は、親しみを増す事になる。この後もいろいろな話などをしたが、英語だけで話していたら彼らもここまで心を開かなかったかもしれない。未だにノルウェー語は一切勉強していないが、23日から始まるノルウェー語授業は決しておろそかにできない。頑張れば英語だけのコミュニケーションとは違った何かが得られるはずだ。
 
 
 
トロンハイムの港に戻って、邦人軍団で夕飯をとった。皿に山盛りで出てきたのはエビのボイル。レモンとマヨネーズが非常にマッチしてなかなかの味を醸し出している。Daleさんがトロンハイムは鮭とタラとエビが有名だと言っていたが、そのエビがいま食べているものかもしれない。甘エビと同サイズか若干大きくしたくらいのものだ。
 
うまい。
うまい。
 
が、
いくら食べても皿の底が見えません。もう1年分のエビを食べました。そろそろ底が見えて下さい。残さず食べることは俺のポリシーだが、今回ばかりは漁師様申し訳ありません。少し、少しだけ残しました。
 
 
 
おまけ↓#昼食を食べた所にいたワン君。おとなしくて非常によろしい。

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